相手の立場や心境を考えるクセをつける
3回目のテーマは、クリエイティブ作業においてのコミュニケーションについてです。リスペクトのできるクリエイターには「イケてる」共通点がありました。クライアント、エディター、マーケター、デザイナー、コーダーをはじめ、カメラマンやスタイリストにモデルまで、さまざまな役割や立場の人との上でクリエイティブワークが成り立っているので共同作業をするにはコミュニケーションがとても重要だと考えています。まずは、その上で大切にしたいのが「相手の状況を汲めているか?」という思考ができるかということではないでしょうか。みなさん専門領域でのプロでもあるのでスキル部分を身につけ越境しようという話ではありません。みんなが円滑にクリエイティブ進めるには、どういったコミュニケーションが必要なかといった視点です。
情報が集まる「カタチ」を作る重要さ
自身のやりたい方向性や制作工程の都合など自分の要望を伝えるコミュニケーションも大事です。ただ、クリエイターチームのメンバーがそこに終始した瞬間、お互いの出来ていないところを探し出す状況になりやすくなります。そうなってしまうと人の心を動かすようなクリエイティブを生み出すのは厳しくなるでしょう。では、どうすればその状況を打破できるのでしょうか? そこで気づいたのがデザイナーであろうとディレクターであろうと、信頼できるクリエイターの皆さんは「独自の情報が集まる仕組み」を持っていました。そして彼らは、いくら外部から良い情報が入り、それを伝達内容にそのまま補足をしても情報が増えるだけで伝書鳩としての役割を果たすことしかできないことも知っています。そのため、前段で述べた相手の状況や役割だけでなく、相手の業務内容(共通言語)を把握した上で情報を再構築しクリエイティビティが上がるように仲間とそれを共有しています。(具体的な内容は機会があれば、、、)
クリエイターが変わることで状況が一変する
円滑にクリエイティブ進めるには、各メンバーのスキル、制作作業のスキーム化など生産性を効率化できる部分はたくさんあります。さらに、クリエイターからの経験や知見で集まった情報を活かして、いかにクオリティの高いものを作れるかという一段上の視座を持つことが大事だと考えています。結論は出し易いですが自身の狭い視野や視座だけに頼らず、外からの情報を編集してクリエィティブに還元し咀嚼する能力です。作ることが目的ではなく、その先を目標としたクリエイティブワークです。RIDEのクリエイティブ責任者の言葉に「クリエイターが変わることで状況が一変する、そんなクリエイターを目指したい!」というコンセプトがあります。例えば、制作フローもビジネスモデルとしても成立していて歯車のように関わることもできますが、ベストは、クリエイター各人が自身も駆動できる存在となり「クリエイター」としてのプライドを持つことができたらいいなと考えています。
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